94年広島アジア競技大会−銅メダル獲得−
1994年10月3日〜15日 会場:広島経大石田記念体育館他

ニューデリー大会以来の銅メダル

日本の第一戦の相手は、この翌年にプロリーグ開幕を控える中国台北。 6チューのインサイド、11ルオシンの外角、そしてジャカルタABCでも活躍した12チェンの安定したシュート力の前に、劣勢に立たされた日本は前半をビハインドで折り返す。 後半に入っても佐古、山崎が5ファールで退場するなど苦しい展開であったが、日本最高のSG後藤が大事な場面で次々とシュートを沈めて逆転。大きな一勝を手にする。
第2戦サウジアラビア戦ではリバウンドに強さを見せるサウジのセンター・アルマルワニ(11)と日本の山崎によるゴール下での争いが注目されたが、これを山崎が完全に制し、日本は2連勝を収める。
しかれども、続く中国戦、準決勝の韓国戦と連敗を喫し、アジア制覇の夢が潰えるとともに、 どうしても超えられない“中韓”という壁の存在を再認識する結果に。
準決勝で韓国に敗れた日本は3位決定戦でフィリピンと対戦。 前年のジャカルタABCでは大学生主体の選抜チームを編成したフィリピンだったが、 この広島アジア大会には国内プロリーグ「PBA」から選抜された最強チームを送り込んでくる。
アジア大会(AGF)よりも世界の切符を争うアジア選手権(ABC)の方が参加意義があるのでは・・・と疑問に感じますが、 アジア選手権は“出場してもお金にならない”のがプロ選手達が参加しない理由だそうで、 リーグのシーズンイン(PBAは年間3シーズン)とアジア選手権の開催時期が重なってしまう為に金銭面で折り合いが付かないとのこと。 毎回好成績を収めるアジア大会に比べて、アジア選手権では成績が振るわずに世界と縁遠いのはコレが原因で、 プロが解禁された現在でも、この方針は基本的に変わっていません。 近年のアジア選手権では85年クアラルンプール大会で優勝を果たしていますが、この優勝も実は“不正”で、 アメリカでスカウトした元プロの黒人選手を連れて帰り、フィリピンに帰化したと称して代表チームに加えていた事実が後に発覚しました。
さて試合に戻って、
日本は準決勝までを佐古、後藤、折茂、阿部、山崎というメンバーでスターターを固定していたが、 フィリピンのアウトサイドシューターbWカイディック対策として、折茂に代えて宮田を起用。 カイディックはPBAで1試合3P17本の記録を持つ選手で、90年代のアジアを代表する天才シューターです。 この起用がズバリと当たり、宮田はディフェンスでの頑張りだけでなくチーム最高の22得点を上げる活躍を見せ、前半のビハインドをひっくり返しての勝利に大きく貢献。 日本は82年ニューデリー大会以来となる銅メダルを獲得した。


10月4日 予選リーグ第1戦
日本 89−88 中国台北(42−47、47−41)
日本代表
PTS
3P
2P
FT
PF
REBS
AST
STL
Min
金子寛治
山崎昭史 *
10
20
祐木毅
宮田幸典
17
20
三宅学
17
後藤正規 *
17
30
10
折茂武彦 *
15
30
11
佐古賢一 *
10
12
阿部理 *
14
31
13
長谷川誠
14
13
14
古田悟
26
15
関口聡史
 
10月8日 予選リーグ第2戦
日本 85−63 サウジアラビア(34−33、51−30)
日本代表
PTS
3P
2P
FT
PF
REBS
AST
STL
Min
金子寛治
山崎昭史 *
30
祐木毅
宮田幸典
10
20
三宅学
後藤正規 *
21
33
10
折茂武彦 *
23
11
佐古賢一 *
19
12
阿部理 *
15
11
35
13
長谷川誠
15
21
14
古田悟
11
15
関口聡史
 
10月10日 予選リーグ第3戦
中国 88−79 日本(34−35、54−44)
日本代表
PTS
3P
2P
FT
PF
REBS
AST
STL
Min
金子寛治
山崎昭史 *
16
30
祐木毅
宮田幸典
15
三宅学
後藤正規 *
14
31
10
折茂武彦 *
13
34
11
佐古賢一 *
28
12
阿部理 *
23
13
長谷川誠
12
12
14
古田悟
20
15
関口聡史
 
10月13日 準決勝
韓国 101−63 日本(52−28、49−35)
日本代表
PTS
3P
2P
FT
PF
REBS
AST
STL
Min
金子寛治
山崎昭史 *
25
祐木毅
11
宮田幸典
27
三宅学
10
後藤正規 *
14
26
10
折茂武彦 *
16
11
佐古賢一 *
23
12
阿部理 *
18
13
長谷川誠
17
14
古田悟
25
15
関口聡史
 
10月15日 3位決定戦
日本 79−76 フィリピン(34−40、45−36)
日本代表
PTS
3P
2P
FT
PF
REBS
AST
STL
Min
金子寛治
山崎昭史 *
29
祐木毅
宮田幸典 *
22
10
40
三宅学
後藤正規 *
15
31
10
折茂武彦
11
佐古賢一 *
14
36
12
阿部理 *
16
18
33
13
長谷川誠
14
古田悟
18
15
関口聡史
フィリピン代表
PTS
3P
2P
FT
PF
REBS
AST
STL
Min
パトリモニオ
18
28
プマレン
アグスティン *
28
エバンチェリスタ
19
カイディック *
19
33
ドゥレノエス
10
テン
11
ポリスティコ *
12
12
デラクルス *
21
34
13
アキノ
13
14
カルマ
15
コディネラ *
27




inserted by FC2 system